WG - JAPAN - 2010-09-14 IDDY Award 2010

2010年 9月 14日

カンターラ・イニシアティブ、アイデンティティ管理技術導入成果を表彰する 第5回IDDY賞の実施要項を発表

[2010年9月14日(米国時間)に米国ニュージャージー州ピスカタウェイで発表された報道資料の抄訳です]

カンターラ・イニシアティブはこのほど、第5回アイデンティティ管理技術導入事例最優秀賞「Identity Deployment of the Year(IDDY)賞」の実施要項を発表しました。表彰式は2011年2月14日にサンフランシスコで開催される「2011 RSA Conference」の会場で行われます。IDDY賞は、優れたデジタル・アイデンティティ管理ソリューションの開発と導入に努めた個人および組織を評価する業界初めてのイベントで、以前はリバティ・アライアンスが実施していました。
今回で5年目となるIDDY賞は、ID-WSF、クラウドによるアイデンティティ管理サービス、IGF、Information Cards、OATH、OAuth、OpenID、OpenSocial、OPML、PKI、RDF、RSS、SAML、WS-Security、WS-Trust、WS、XACML、XDI、XMPP拡張、XRD、XRIなどのオープン標準のアイデンティティ管理技術を利用したサービス導入導入や、コンセプト検証を評価します。これらの技術を導入した個人や組織からノミネーションの応募を受付中です。
CA Technologiesのディレクターでカンターラ・イニシアティブの理事長を務めるマシュー・ガーディナー(Matthew Gardiner)は、次のように述べています。「アイデンティティ管理分野では技術革新の加速に伴い、新しいビジネスモデルやユースケースが出てきています。IDDY賞は、そうした技術革新と、それがアイデンティティ管理市場にもたらした成果を公式に評価するものです。」

IDDY賞では、この成果を「ID Deployment部門」と「Emerging Applications部門」という2つの部門に分けて評価します。ID Deployment部門では、現在組織や個人に対して一定の優れた価値を提供しているアイデンティティ管理アプリケーションを対象とします。また、Emerging Applications部門では、次世代のデジタル・アイデンティティ管理ソリューションの開発を促進する将来有望なアプリケーションと概念検証を紹介します。

  • 審査員発表: 2010年9月14日
  • 応募締め切り: 2011年1月3日午前0時(米国太平洋標準時) (提出先: IDDY@kantarainitiative.org)
  • 受賞者への通知: 2011年1月17日
  • 表彰式: 2011年2月14日

IDDY賞審査委員会は、世界各国のアイデンティティ管理およびプライバシーポリシーの専門家9名で構成され、審査基準に沿って全員でアプリケーションの審査を行います。今回の審査員は以下のとおりです。(敬称略)

  • J・トレント・アダムス(J. Trent Adams)、Internet Society、カンターラ・イニシアティブ議長会議長
  • ボブ・ブラグドン(Bob Bragdon)、CSO
  • フィリップ・クレメント(Philippe Clement)、Orange – FT
  • マシュー・ガーディナー(Matthew Gardiner)、CA Technologies、カンターラ・イニシアティブ理事長
  • ゲリー・ゲベル(Gerry Gebel)、Axiomatics
  • リーフ・ヨハンソン(Leif Johansson)、SUNET
  • ネイト・クリンゲンシュタイン(Nate Klinginstein)、Internet2
  • マーチン・クッピンガー(Martin Kuppinger)、Kuppinger, Cole & Partner
  • 崎村夏彦(Nat Sakimura)、NRI

「ID Deployment賞」審査基準

  1. アプリケーションが、開発チームで設定した目標値を達成している、または上回っている。(25%)
  2. アプリケーションがROIを実証している。(20%)
  3. アプリケーションが、組織、または消費者および個人ユーザーに具体的なメリットをもたらしている。(20%)
  4. アプリケーションにより、アイデンティティ情報窃盗の抑止と防止、使いやすさの向上、法令遵守の促進、消費者のプライバシー保護の強化、ポリシーに関する課題(アイデンティティ管理サービスのパートナー企業との間の法令遵守や法的責任など)への対処、新しいビジネス・サービスの実現など、アイデンティティ管理に関する課題へのスムーズな対処が可能になっている。(20%)
  5. アプリケーションの開発に使用されたツールが、オープンな仕様または標準規格との相互運用性を実証している。すなわち、カンターラ・イニシアティブ相互運用性(Kantara Initiative InteroperableTM)試験または同等の試験に合格している。(15%)

「Emerging Applications賞」審査基準

  1. アプリケーションが、個人ユーザーや組織に新しいアイデンティティ管理機能を提供する(業界のニーズを満たす)可能性がある。(30%)
  2. アプリケーションが、広く導入される可能性がある。(20%)
  3. アプリケーションにより、アイデンティティ情報窃盗の抑止と防止、使いやすさの向上、法令遵守の促進、消費者のプライバシー保護の強化、ポリシーに関する課題への対応など、アイデンティティ管理に関する課題へのスムーズな対処が可能になっている。(20%)
  4. ベンダーが提供する製品の相互運用性が、そのアプリケーションの成功に役立っている。(10%)
  5. アプリケーションによって、組織や個人ユーザーが、新しいサービスを導入したり実現したりできる可能性がある、または主要な業種の要件を満たすことができる可能性がある。(20%)

アイデンティティ分野の第一線で活躍する様々な組織や個人ユーザーが、過去にIDDY賞を受賞しています。カンターラ・イニシアティブでは、今年もRSAのアイデンティティ・ワークショップで行われる表彰式に期待を寄せています。第5回IDDY賞の詳細と応募用紙については、 以下のサイトをご覧ください。 http://kantarainitiative.org/confluence/display/GI/IDDY+Awards

■ カンターラ・イニシアティブについて

カンターラ・イニシアティブは、アイデンティティ管理にかかわるさまざまな組織で構成された、特定技術に依存しない、グローバルでオープンな官民混成のフォーラムです。リバティ・アライアンス、Internet Society、Information Card Foundationなどが共同発起人となって創設され、アイデンティティ管理技術相互間の、相互運用性確保、相互運用性を確保するためのポリシー・フレームワークの開発、および技術標準、製品、サービスを安心して導入できるようにするための認定、評価プログラムを提供します。世界中のアイデンティティ管理コミュニティ、業界団体、政府機関が推進するさまざまな共通ポリシー・フレームワーク、技術仕様、導入ガイドラインを管理するとともに必要なリソースを無償で提供します。詳細は、 http://www.kantarainitiative.org でご覧いただけます。